【トラブルを防ぐ】家庭で決める!SNSでの友達とのやり取り・グループチャットのルール
お子さんがSNSを使い始めるにあたり、さまざまな心配事があるかと思います。その中でも、「友達とのやり取り」や「グループチャット」は、子供たちの日常に深く関わる部分であり、保護者の方々にとって特に気になる点かもしれません。
文字だけのコミュニケーションの難しさや、多くの人が参加するグループならではの空気など、大人でも戸惑うことがあるかもしれません。お子さんがSNSでの友達とのやり取りで困ったり、トラブルに巻き込まれたりしないように、家庭でどのようなルールを決めれば安心できるのかを、分かりやすくお伝えします。
なぜSNSでの友達とのやり取り・グループチャットにルールが必要なのか?
SNSでの友達とのやり取りには、学校や公園で直接会って話すのとは違う難しさや注意点があります。
- 誤解が生まれやすい: 文字だけで気持ちや表情が伝わりにくいため、相手が傷つくような言い方をしてしまったり、逆に自分が傷つくような言葉を受け取ったりすることがあります。
- 返信のプレッシャー: 「すぐに返信しないといけない」「既読にしたのに返信しないと友達に嫌われるかも」といったプレッシャーを感じ、常にSNSが気になってしまうことがあります。
- 人間関係のトラブル: グループ内で特定の友達を仲間外れにするようなやり取りや、悪口の言い合いに発展してしまうことがあります。
- グループの空気: グループチャットでは、みんなと同じ意見を言わないといけない、雰囲気を壊してはいけない、と感じて、自分の本当の気持ちを言えなくなってしまうことがあります。
- 時間や場所の制約がない影響: いつでもどこでもやり取りができるため、夜遅くまでスマホを見てしまったり、勉強中に気が散ってしまったりすることがあります。
- 知らない人が入ってくるリスク: グループに招待された人が、お子さんの知らない人だったり、目的の分からない人だったりする可能性もゼロではありません。
このような難しさやリスクを理解し、お子さんが安心してSNSを使うために、家庭でルールを決めることが大切になります。
家庭で決めたい!SNS「友達とのやり取り」ルールのポイント
では、具体的にどのようなことをルールに盛り込めば良いのでしょうか。いくつか大切なポイントをご紹介します。
- 言葉遣いを考える:
- 「相手が目の前にいたら、その言葉を言えるかな?」と考えてみましょう。画面の向こうに友達がいることを忘れずに、相手がどう感じるかを想像することの大切さを教えます。
- 人を傷つける言葉、悪口、いじめにつながるような書き込みは絶対にしない、というルールを明確にします。
- やり取りする時間と場所を決める:
- 夜遅い時間帯のやり取りは、睡眠を妨げ、次の日の学校に影響します。「夜○時以降はSNSを使わない」といったルールは、SNS利用時間全体に関わるルールですが、友達とのやり取りにおいても非常に重要です。
- 食事中や家族団らんの時間、勉強中はスマホを触らない、といった場所や時間のルールも、目の前の人とのコミュニケーションや集中を守るために有効です。
- 「返信は急がなくて良い」「友達にも返信を急かさない」といった、心の余裕を持つためのルールも話し合えると良いでしょう。
- グループチャットのルール:
- 知らない人からの友達申請や、よく分からないグループへの招待は受けない、もし招待されたら必ず保護者に相談する、というルールを決めます。
- もしグループの中で嫌なやり取りがあったり、雰囲気が悪くなったりした場合、無理にそこに居続けなくても良いこと、どうすれば良いか一緒に考えることを伝えます。「グループを抜けたい」と思ったときに、どういうステップを踏むか(例えば、保護者に相談する、一緒に退出方法を確認するなど)も話し合っておくと安心です。
- 困った時は必ず相談する:
- これが最も大切なルールかもしれません。友達とのやり取りで、見てはいけないものを見てしまった、嫌な気持ちになった、どうしていいか分からなくなった、という時には、隠さずに必ず保護者に相談すること、と約束します。保護者は、どんなことでも頭ごなしに叱らず、まずは話を聞く姿勢を見せることが重要です。
具体的なルール作りのステップ
これらのポイントを踏まえ、実際にお子さんと一緒にルールを作るステップをご紹介します。
ステップ1:まずは一緒に「困ったこと」「嫌だったこと」を話してみる
いきなり「ルールを決めよう!」と言うよりも、まずは普段の生活やSNSでのやり取りで、お子さんがどんなことに楽しさを感じているのか、どんなことに「ちょっと嫌だな」「困ったな」と感じたことがあるのかを聞いてみましょう。保護者自身の経験(「昔、友達と手紙でやり取りしていた時に、こんなことで誤解されたことがあったよ」など)を話すのも良いかもしれません。
ステップ2:どんなルールがあれば安心できるか、一緒に考える
ステップ1で話した「困ったこと」「嫌だったこと」を解決するために、どんなルールがあれば良いかを一緒になって考えます。「夜遅くまでスマホを見ていたら、次の日学校で眠くなっちゃったんだよね。じゃあ、夜は何時までにする?」というように、お子さんの体験と結びつけて考えると、自分事として捉えやすくなります。
ステップ3:話し合ったことを具体的な言葉にして書き出す
話し合ったルールを、家族みんなが分かる言葉で書き出します。「夜9時以降は、次の日に必要な連絡以外は友達とやり取りしない」「人が嫌がることは絶対に書かない」「困ったことがあったら、お父さんやお母さんにすぐに話す」のように、具体的で分かりやすい言葉にします。
ステップ4:作ったルールを家族みんなで確認・共有する
書き出したルールを、家族みんなで見える場所に貼るなどして共有します。これで、家族みんなが同じルールを意識することができます。
まとめ
SNSでの友達とのやり取りやグループチャットのルール作りは、お子さんをトラブルから守り、健全なコミュニケーション能力を育むための大切なステップです。完璧なルールを一度に作る必要はありません。お子さんの成長や利用状況に合わせて、家族で話し合いながら見直していくことが大切です。
何よりも、「何か困ったことがあったら、いつでもお父さんやお母さんに相談できる」という安心感を、常にお子さんに伝えてあげてください。ルールは、お子さんを縛るためのものではなく、お子さんがSNSの世界で安全に過ごすための「お守り」となるものです。