【これで安心】子供がSNSで『他の子の情報』をうっかり出さないために 家庭で決める大切なルール
お子さんがSNSを利用するようになると、「うちの子は大丈夫かしら？」という心配とともに、「もし、うちの子が誰かの情報を間違って出してしまったら…」という不安を感じる保護者の方もいらっしゃるかもしれません。
SNSでは、自分のことだけでなく、一緒に写っている友達のこと、遊びに行った場所のことなど、様々な情報がやり取りされます。悪気はなくても、うっかり他の子の個人情報や、話してはいけない秘密を投稿してしまい、トラブルになってしまうケースも考えられます。
ここでは、お子さんがSNSで『他の子の情報』をうっかり出してしまわないために、家庭で話し合って決めておきたい大切なルールについて、分かりやすくお伝えします。
なぜ『他の子の情報』に気を配る必要があるのでしょうか？
まず、「他の子の情報」とは具体的にどのようなものを指すのか、考えてみましょう。
- 写真や動画に写っている姿: 顔がはっきり写っている場合などです。
- 名前や学校、クラス、所属している部活など: 個人を特定できる情報です。
- 住んでいる場所や、家の様子など: 家庭環境に関する情報です。
- 友達から聞いた秘密や、個人的な悩み: プライベートな話です。
- 友達の家に行ったこと、そこで何をしたか: 行動に関する情報です。
このような情報を、もし本人の許可なく勝手にSNSに出してしまったらどうなるでしょうか。
- 友達との関係が悪化する: 勝手に情報を出されて、嫌な気持ちになるのは当然です。「もう、うちの子とは遊ばないでほしい」と、相手の保護者から言われてしまう可能性もあります。
- いじめやからかいの原因になる: 出した情報が、からかいや悪口のきっかけになることがあります。
- 個人を特定され、危険に巻き込まれる可能性: 名前や学校、顔写真などの情報が複数組み合わさることで、見知らぬ第三者に個人を特定されてしまうリスクを高めます。
- デジタルタトゥーとして残る: 一度ネット上に出た情報は、完全に消すことが難しい場合があります。数年後に後悔しても取り返しがつかない、という事態も起こり得ます。
お子さん自身は、単に「楽しかったから」「みんなに見せたかったから」という軽い気持ちで情報を共有してしまうことがあります。しかし、その軽い気持ちが、他の子にとって大きな迷惑や危険につながる可能性があることを理解することが大切です。
家庭で決める『他の子の情報』を守るためのルール
お子さんが他の子の情報を守り、トラブルを避けるためには、家庭で具体的にどのようなルールを決めておけば良いのでしょうか。お子さんの年齢や理解度に合わせて、以下の点を参考に話し合ってみてください。
ルール作りの基本姿勢:
- 現実世界と同じように考える: SNSも現実世界と同じように、人が傷ついたり、嫌な思いをしたりすることがある場所です。現実で友達の秘密を勝手に言いふらさないのと同じように、ネットでも配慮が必要です。
- 「なぜそうするのか」を一緒に考える: 単に「ダメ」と禁止するのではなく、「なぜ他の子の情報を勝手に出してはいけないのか」理由を具体的に話しましょう。どんな困ったことが起こりうるのか、お子さんと一緒に考えることが大切です。
話し合って決めたい具体的なルールの項目例:
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「写っている人が主役」の約束:
- 【ルール案】 友達と一緒に撮った写真や動画をSNSに載せる時は、必ず写真に写っている友達全員に「この写真をSNSに載せてもいい？」と許可をもらうこと。
- 【解説】 自分がよく写っているからといって、友達の許可なく載せてはいけません。友達が写ることを嫌がる場合や、家庭でSNSに顔写真を載せないルールがあるかもしれません。許可なく載せることは、友達のプライバシーを侵害することになります。
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「名前や場所はNG」の約束:
- 【ルール案】 写真に写っているいないに関わらず、SNSの投稿で友達の名前（ニックネーム含む）、学校名、クラス、住んでいる場所など、個人が特定できる情報を書き込まないこと。
- 【解説】 これらの情報が合わさることで、見知らぬ人にお子さんやその友達の行動範囲や通っている場所が知られてしまう危険があります。たとえ友達が良いと言っても、広いネット空間に情報を出すリスクを理解しておくことが大切です。
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「聞いた秘密は守る」の約束:
- 【ルール案】 友達から個人的な話や相談、秘密を聞いた時は、絶対にSNSに書き込んだり、他の友達に話したりしないこと。
- 【解説】 友達が信頼して話してくれた内容を、勝手に第三者に伝えるのは信頼を裏切る行為です。これはネット上でも現実でも同じで、人間関係の基本です。
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「勝手に使わない」の約束:
- 【ルール案】 友達がSNSに投稿した写真や文章を、勝手に自分のアカウントで真似したり、そのまま使ったりしないこと。
- 【解説】 友達が作ったものにも「著作権」という権利があります。勝手に使うことは、友達の権利を侵害することになります。
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「困ったら親に聞く」の約束:
- 【ルール案】 「この写真、載せてもいいかな？」「このこと、書いてもいいかな？」と迷ったり、困ったりしたら、勝手に判断せず、必ずお家の人に相談すること。
- 【解説】 一人で判断せず、信頼できる大人に相談する習慣をつけることが、トラブルを未然に防ぐ一番の方法です。
これらのルールはあくまで例です。お子さんのSNSの使い方や、ご家庭での考え方によって、内容は調整してください。大切なのは、一方的に押し付けるのではなく、お子さんと一緒に「なぜこのルールが必要なのか」「これを守らないとどんな困ったことが起こるのか」を具体的に話し合うことです。
ルールを『守る』ために大切なこと
ルールを決めるだけでなく、お子さんがルールを守れるように、保護者ができることもあります。
- 保護者自身も手本を示す: 保護者の方が、自分のSNSで他の家族や友人の情報を出す際に、配慮している姿をお子さんに見せることも大切です。「おじいちゃんやおばあちゃんの写真をSNSに載せる時は、必ず許可をもらうでしょう？それと同じだよ」といった声かけも有効です。
- 日頃から相談しやすい関係を作る: お子さんが「これ、どうしよう…」と迷った時に、安心して保護者に相談できるような、日頃からのコミュニケーションを心がけましょう。
- ルール違反があったら冷静に対応する: もし、お子さんがルールを破ってしまった場合でも、頭ごなしに叱るのではなく、なぜそうなったのか理由を聞き、一緒にどうすれば良かったのかを考える機会にしましょう。
まとめ
お子さんのSNS利用は、自分の情報だけでなく、他の子の情報に関しても配慮が必要です。悪気のないうっかりミスが、友達との関係悪化や予期せぬトラブルにつながる可能性があるからです。
ご紹介したような具体的なルールを、ぜひお子さんと一緒に話し合って決めてみてください。なぜそのルールが必要なのかを丁寧に伝え、お子さんが自分で考えて行動できるようにサポートすることが、お子さんを、そして周りの友達を守ることにつながります。
このルール作りが、お子さんがSNSを安全に、そして周りの人に配慮しながら利用するための、確かな一歩となることを願っています。