これで安心! 子供のSNS、流行の『危険な遊び』から守る家庭ルール
お子さんがSNSを利用するようになり、様々な情報に触れる中で「もしかして、変な流行や危ない遊びに影響されるのでは?」とご心配になる保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。インターネットには、大人でも理解に苦しむような、時には危険を伴うような情報もあふれています。
特にSNSでは、たくさんの人が同じ動画や投稿を見たり真似したりすることで、あっという間に「流行り」が生まれることがあります。中には、見た目は面白そうに見えても、実は大変危険だったり、誰かを傷つける可能性があったりするものも存在します。
この記事では、SNSで生まれるこうした危険な流行やチャレンジからお子さんを守るために、ご家庭でどのようなことを話し合い、ルールとして決めておくことができるのかを、分かりやすくお伝えします。
SNSの「流行り」や「チャレンジ」とは?
SNSの世界では、特定の行動や話題が多くの人に注目され、次々と真似されることがあります。これが「流行り」や「チャレンジ」と呼ばれるものです。
例えば、特定の踊りを真似して動画を投稿したり、面白い効果音に合わせて短い劇をしたり、といった無害なものから、少し変わったものを食べてみたり、無理な姿勢をとってみたり、といった体を張ったものまで様々です。
なぜお子さんがこうした流行りに興味を持つかというと、「みんながやっているから自分もやってみたい」「面白そうだから」「友達との話のネタになる」「すごいね、と言われたい(認められたい)」といった気持ちがあるからです。
しかし、残念ながら中には、
- 体を傷つける可能性があるもの (無理な体勢、危険な場所での撮影など)
- 物を壊したり、汚したりするもの
- 誰かをからかったり、傷つけたりするもの (いじめにつながる可能性)
- 法律やルールに違反するもの
- 個人情報を不用意に公開してしまうもの
といった、危険を伴う「流行り」や「チャレンジ」も紛れています。これらは、やっている本人だけでなく、周りの人や無関係の人にも迷惑をかけたり、トラブルに巻き込まれたりする可能性があります。
なぜ危険な流行に注意が必要なのか
SNSの危険な流行やチャレンジは、あっという間に広がることがあります。お子さんは、友達がやっているのを見たり、「いいね!」がたくさんついているのを見たりすると、「大丈夫なことなんだ」「自分もやってみよう」と思ってしまうことがあります。
しかし、その行動がどんな危険を伴うのか、将来どんな影響があるのかを十分に理解しないまま真似してしまうのが怖いところです。
例えば、軽い気持ちで真似した「チャレンジ」が原因で怪我をしてしまったり、投稿した動画がインターネット上で炎上してしまい、学校でからかわれたり、見知らぬ人から心ない言葉を投げかけられたり、といった深刻な事態に発展する可能性もゼロではありません。一度インターネット上に広まってしまった情報は、完全に消すことが難しい場合もあります。
家庭でできる「危険な流行」から守るためのルール作り
こうした危険からお子さんを守るために、ご家庭で話し合っておきたいルールや考え方があります。難しく考える必要はありません。まずは、お子さんと一緒に「どんなことが危ないのかな?」と考えてみることが大切です。
1. まずは保護者の方が「知ろうとする姿勢」を持つ
お子さんがどんなSNSを使っていて、どんな情報に触れているのか、全てを把握するのは難しいかもしれません。無理に全てを知る必要はありませんが、「最近、こんなのが流行ってるらしいよ」「友達とこんな動画見てるんだ」といったお子さんの話に少し耳を傾けてみるだけでも、お子さんがどんな世界を見ているのかのヒントになります。もし不安な言葉を聞いたら、「どんなものなの?」と尋ねてみるなど、お子さんが話しやすい雰囲気を作ることが第一歩です。
2. 「なぜそれが危ないのか」を具体的に伝える
「それはダメ!」と頭ごなしに否定するだけでは、お子さんは納得できないかもしれません。例えば、「このチャレンジは、もしバランスを崩したら大きな怪我につながるかもしれないね」「こういう言葉を使うのは、言われた人が嫌な気持ちになるかもしれないよ」というように、どんな危険や問題があるのかを、お子さんにも理解できる言葉で具体的に説明することが大切です。怖い情報を見せるのではなく、あくまで「なぜ」を分かりやすく伝えることを心がけましょう。
3. 「やらない方がいいこと」を具体的に決める
ご家庭で「これは絶対にやらない」というルールを決めておきましょう。例えば、
- 自分の体や、友達の体を傷つけるような行動
- 公共の場所や他人の物を壊したり、汚したりするような行動
- 人に見られたら恥ずかしいと思うような、プライベートすぎる内容や動画の投稿
- 誰かを傷つけるような言葉や、からかうような動画の投稿
- お金がかかる可能性のあること(例えば、投げ銭など)
といったことです。「見た人が嫌な気持ちになるかもしれないこと」「自分自身が傷つくかもしれないこと」を基準に考えると、お子さんも理解しやすくなります。
4. 「困ったとき」「迷ったとき」は必ず相談するルールを作る
全ての危険を事前に予測することは不可能です。だからこそ、お子さんがSNSを見ていて「これ、どうしようかな?」「ちょっと危ないのかな?」「何か変だな」と迷ったり不安になったりしたときに、「必ずお家の人に相談する」というルールを決めておくことが非常に重要です。
相談しやすい関係性を日頃から築いておくことが、このルールを守るための鍵となります。「こんなこと聞いたら怒られるかな?」と思われないように、お子さんが何か話してくれたら、まずは「話してくれてありがとう」と受け止める姿勢を大切にしましょう。
5. 「周りに流されない勇気」について話す
SNSでは「みんながやっているから」という気持ちが強くなりがちです。「自分だけやっていないのは変かも」と不安になるお子さんもいます。しかし、時には「周りがやっていても、自分が危ないと思ったり、嫌だと思ったりすることはやらない」という勇気を持つことが大切であることを伝えましょう。SNSの中での「いいね!」の数や周りの評価だけが、自分の価値ではないということを、日々の会話の中で伝えていくことも助けになります。
まとめ:完璧なルールより「話せる関係」を
SNSの危険な流行やチャレンジは、保護者の方には見えにくく、心配が尽きないかもしれません。全てを禁止するのは難しく、かえって隠れてSNSを使うようになる可能性もあります。
大切なのは、完璧なルールを作ること以上に、お子さんが「これって大丈夫かな?」と迷ったときに、ためらわずに保護者の方に相談できる、信頼できる関係を築いておくことです。
今回ご紹介したポイントを参考に、ぜひお子さんと一緒に「どんなことが危ないのか」「危ないと思ったらどうするか」を話し合ってみてください。そして、ルールは一度作ったら終わりではなく、お子さんの成長やSNSの状況に合わせて、柔軟に見直していくことをお忘れなく。
ご家庭に合ったペースで、お子さんがSNSを安全に楽しむためのルール作りを進めていきましょう。