【これで安心!】子供がSNSの『チャレンジ動画』を真似する前に:知っておきたいリスクと家庭ルール
SNSの『チャレンジ動画』、何が心配ですか?
お子さんのSNS利用が始まると、保護者としては心配事が尽きないものです。特に最近は、SNS上で特定の行動に挑戦したり、何かを「やってみた」りする動画、いわゆる「チャレンジ動画」が非常に人気を集めています。
楽しそうに見えるこれらの動画ですが、中には思わぬ危険が潜んでいる場合があることをご存知でしょうか。お子さんが面白がって、軽い気持ちで真似をしてしまい、怪我をしたり、トラブルに巻き込まれたりしないかと不安を感じている保護者の方もいらっしゃるかもしれません。
この不安を解消し、お子さんを危険から守るために、家庭でどのようなルールを決めれば良いのかを分かりやすくお伝えします。
『チャレンジ動画』ってどんなもの? なぜ子供は惹かれるの?
『チャレンジ動画』とは、SNS上で流行している、あるお題や行動にみんなで挑戦したり、特定のものを試してみたりする動画のことです。例えば、「〇〇を早く食べてみた」「不思議な現象を試してみた」「流行のダンスを踊ってみた」「難易度の高い技に挑戦してみた」など、様々なものがあります。
お子さんがこれらの動画に惹かれる理由はいくつか考えられます。
- 面白そう、楽しそうに見える: 見た目のインパクトがあったり、友達の間で話題になっていたりするため、つい見てしまいます。
- みんながやっているから: 周りの友達や、好きなインフルエンサー(SNSで人気のある人)がやっていると、「自分もやってみたい」「流行に乗り遅れたくない」という気持ちになります。
- 注目されたい: 自分で同じことに挑戦して動画を投稿し、「いいね!」やコメントをもらうことで、認められたい、人気者になりたいと感じることがあります。
- 新しい発見や刺激: 知らない世界や、普段できないようなことに触れることができます。
このように、子供にとって魅力的に映るチャレンジ動画ですが、楽しいものばかりではありません。
知っておきたい!『チャレンジ動画』に潜む見えない危険
チャレンジ動画の中には、遊びやエンターテイメントとして安全に楽しめるものもたくさんあります。しかし、中にはお子さんにとって危険な要素を含むものがあることも事実です。
具体的にどのような危険が考えられるかを知っておくことは、ルール作りにおいて非常に大切です。
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怪我や事故につながる危険
- 体や物に危険な行為を行うチャレンジ動画があります。例えば、高いところから飛び降りたり、無理な方法で食べ物を食べたり、危険な場所に入ったりするなどです。
- お子さんは動画を見ただけで、潜む危険性や正しいやり方を理解できず、真似をして大怪我をしたり、思わぬ事故に遭ったりするリスクがあります。
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プライバシーや個人情報が漏れる危険
- 動画を撮影・投稿する際に、背景に自宅の様子や場所が映り込んでしまったり、制服や持ち物から学校が特定されてしまったりすることがあります。
- 一緒に動画に映った友達や家族の顔、声なども、許可なく公開してしまう可能性があります。
- 一度インターネット上に出てしまった情報は、完全に消すことが難しい場合が多いです。
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モラルや法律に反する行動
- 公共の場所で騒いだり、お店の商品を悪ふざけで扱ったり、器物を壊したりするような、迷惑行為や犯罪につながるチャレンジ動画も残念ながら存在します。
- お子さんが軽い気持ちでこのような動画を真似してしまうと、知らず知らずのうちに人に迷惑をかけたり、法律に触れるような行為をしてしまったりする可能性があります。
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友人関係のトラブル
- 友達にチャレンジへの参加を強要したり、やりたくない友達を無理やり動画に映したりすることで、友達との関係が悪化することがあります。
- 動画の内容が原因で、学校でからかわれたり、いじめの対象になったりする可能性もゼロではありません。
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誤った情報を信じてしまう
- 中には、科学的根拠がない、あるいは健康に害を及ぼす可能性があるようなチャレンジ動画も存在します。
- お子さんは情報の真偽を見分けることが難しいため、誤った情報を信じてしまい、健康を害したり、間違った行動をとったりする可能性があります。
これらの危険は、大人であれば「これは危ないな」「これは良くないな」と判断できることでも、お子さんにとっては判断が難しかったり、「大丈夫だろう」と軽く考えてしまったりすることがあります。
家庭で話し合い、決めておきたい『チャレンジ動画』に関するルール
お子さんをこれらの危険から守るために、頭ごなしに「見ちゃダメ」「やっちゃダメ」と言うのではなく、なぜ危険なのかを分かりやすく伝え、お子さんと一緒に具体的なルールを決めることが大切です。
以下に、チャレンジ動画に関するルール作りのポイントと、話し合いのヒントをご紹介します。
ルール作りのステップ:
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『どんなチャレンジ動画があるの?』から始める
- まずはお子さんがどんなチャレンジ動画を見ているのか、興味を持っているのかを尋ねてみましょう。知っている範囲で、「こういうのが流行っているみたいだね」と話してみるのも良いかもしれません。
- お子さんが興味を持っているものについて、一緒に動画を見てみる(保護者の方が見ても安全なものを選んでください)。
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『これ、危なくないかな?』と一緒に考える
- 見たチャレンジ動画について、「これ、真似したらどうなるかな?」「怪我しないかな?」と、お子さんに問いかけてみましょう。
- 保護者の方からは、先ほど挙げたような危険性(怪我、プライバシー、迷惑行為など)について、お子さんにも分かりやすい言葉で具体的に説明します。「もし高いところから飛び降りたら、骨が折れちゃうかもしれないね」「この動画、学校の名前が映っちゃってるけど、知らない人に分かっちゃうのは怖いことだよね」のように、なぜ危険なのかを具体的に伝えましょう。
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『真似したい』と思ったら、まずは相談!
- お子さんが「このチャレンジやってみたい!」と思った時に、すぐに一人で行動するのではなく、必ず保護者の方に相談する、というルールを決めましょう。
- 「どんなチャレンジなの?」「どんな方法でやるの?」と、一緒に内容を確認する時間を設けるように約束します。
- 相談してくれたら、「教えてくれてありがとう」と、まずは相談してくれたことを褒めることが大切です。
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『撮影・投稿する前』に必ずチェック!
- もしチャレンジ動画を自分で撮影・投稿したいと言われたら、投稿する前に必ず保護者の方が見る、というルールを決めましょう。
- チェックするポイントとして、「危ないことをしていないか」「自分や友達の顔や場所が特定できる情報が映り込んでいないか」「他の人に迷惑をかけるような内容ではないか」などを確認します。
- SNSのプライバシー設定が安全になっているかも、一緒に確認する良い機会です。
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『これは見ちゃダメ』『これはやっちゃダメ』な線引きを決める
- 話し合いを通して、危険な行為や迷惑行為、個人情報の公開など、「これは絶対に見てはいけない動画」「これは絶対に真似してはいけない行動」の線引きを明確に決めましょう。
- なぜそれがいけないことなのかを、お子さんが納得できるように丁寧に説明します。
話し合いのヒント:
- 一方的にならない: 「これはダメ」「あれはダメ」と頭ごなしに禁止するのではなく、「どう思う?」「なぜやりたいの?」と、お子さんの気持ちや考えを聞くことから始めましょう。
- 具体的に伝える: 抽象的な「危険」という言葉だけでなく、「もしこうなったら、こんな怪我をするかもしれないよ」「ここにこの情報が出ると、こんな怖いことがあるかもしれないよ」のように、具体的な状況を想像できるように説明します。
- お子さんの意見も尊重する: なぜそのチャレンジに興味があるのか、どんな動画なら安全に楽しめると思うかなど、お子さんの意見も聞きながら、一緒にルールを作り上げていく姿勢が大切です。
- 完璧を目指さない: 一度ですべての危険を防ぐ完璧なルールを作るのは難しいかもしれません。大切なのは、お子さんが「困ったな」「これは危ないかな」と思った時に、保護者の方に相談できる信頼関係を築くことです。
ルールは『子供を守るため』にある
SNSのチャレンジ動画は、楽しい側面もたくさんあります。しかし、お子さんが危険な情報に触れたり、思わぬトラブルに巻き込まれたりするリスクがあることも忘れてはいけません。
家庭でチャレンジ動画に関するルールを決めることは、お子さんを危険から遠ざけ、安心してSNSを利用するためにとても有効なステップです。
完璧なルールでなくても大丈夫です。まずは、お子さんがどのようなチャレンジ動画を見ているのかを知り、何が危険なのかを一緒に話し合うことから始めてみましょう。そして、「危ないこと」「困ったこと」があったら、いつでも保護者の方に相談できる、という安心感をぜひ与えてあげてください。
ルール作りは、一度行ったら終わりではありません。お子さんの成長や、SNSの新しい流行に合わせて、定期的に見直し、家族で話し合う機会を持つことも大切です。
この情報が、お子さんの安全なSNS利用のための家庭でのルール作りの一助となれば幸いです。