これだけは知っておきたい!子供のSNSトラブル「変化のサイン」を見つけるヒント
お子さんがSNSを利用し始めると、「トラブルに巻き込まれないか心配」という気持ちになる保護者の方も多いことと思います。インターネットの世界は私たち大人が子供の頃とは大きく違い、様々な情報や人とのつながりがあります。
もしも何か困ったことが起きていても、子供は保護者にうまく話せないことがあります。また、保護者の方も「子供が何か変だな」と感じても、それがSNSに関係することなのか、どうしてあげたら良いのか分からない、といった状況になるかもしれません。
このページでは、もしお子さんがSNSで困ったことに巻き込まれたかもしれない、と感じる時に保護者の方が気づくことができる「変化のサイン」についてお話しします。これらのサインを知っておくことで、お子さんの異変に早く気づき、適切な対応を考えるきっかけになります。
なぜ、子供の「変化のサイン」を知っておくことが大切なのか?
SNSでのトラブルは、外から見えにくい形で進むことが多いからです。いじめ、誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)、個人情報の流出、危険な誘い、ゲームやアプリへの過度な課金など、様々な種類のトラブルがあります。
子供たちは、こうした問題に直面しても、保護者の方に心配をかけたくない、怒られるのが怖い、と思って黙ってしまうことがあります。また、何が起きているのか自分自身でもよく分からず、混乱している場合もあります。
保護者の方が日頃からお子さんの様子を気にかけて、「いつもと違うかな?」という変化に気づくことができれば、問題が大きくなる前に手を差し伸べやすくなります。サインを知ることは、お子さんを守るための大切な一歩となるのです。
SNSトラブルかも?お子さんの「変化のサイン」
お子さんがSNSに関連したトラブルに巻き込まれている可能性がある場合に、保護者の方が気づくことができる「変化」はいくつか考えられます。これはあくまで「ヒント」であり、これらのサインがあったからといって必ずしもトラブルがあるわけではありません。ですが、もし気になるサインが見られたら、少し注意して様子を見てあげてください。
1. スマートフォンやオンラインでの様子が変わる
- スマートフォンを触る時間が急に増えたり、逆に極端に減ったりした
- 何かから逃れるように長時間見続けたり、逆に触るのが怖くなって避けたりする可能性があります。
- 保護者がスマートフォンを見ようとすると、慌てて隠したり、画面を閉じたりする
- 見られたくないやり取りや情報があるのかもしれません。
- SNSや特定のアプリ、サイトに異常にこだわるようになった
- 特定の関係性に依存したり、問題のある情報に囚われたりしている可能性があります。
- オンラインゲームやアプリ内での課金が急に増えた
- トラブルが原因で課金を要求されたり、現実逃避で課金に走ったりすることがあります。
- スマートフォンを見ているときに、イライラしている、悲しそうにしている、誰かに怯えているような様子が見られる
- SNSでのやり取りで嫌な思いをしているのかもしれません。
2. 普段の生活(オフライン)での様子が変わる
- 以前よりイライラしやすくなった、あるいは元気がなくなった
- SNSでのストレスや悩みが、普段の態度に影響している可能性があります。
- 口数が減り、保護者や家族との会話を避けるようになった
- 心配をかけたくない、話したくない秘密がある、話すのが怖い、と感じているのかもしれません。
- 勉強や他の活動に集中できなくなった
- SNSでの問題が頭から離れず、目の前のことに集中できなくなることがあります。
- 睡眠時間や食事の量が変わった
- 精神的なストレスや不安が、体の調子に影響することがあります。夜遅くまでSNSを見ていたり、食欲がなくなったりする場合があります。
- 友人関係に変化があった
- 特定の友達と急に遊ばなくなった、逆に特定の友達としか連絡を取らなくなった、といった変化は、SNSでの人間関係のトラブルが影響している可能性があります。
- 学校に行きたがらなくなった、体の調子が悪くないのに「お腹が痛い」「頭が痛い」と訴えるようになった
- SNSでのトラブルが、学校での人間関係や心身の不調につながることがあります。
これらのサインは、思春期によく見られる変化と重なる部分もあります。そのため、「これがあったら必ずトラブル」と決めつけるのではなく、「いつもと違う様子かな?」「何か悩んでいるのかな?」と、お子さんに寄り添うきっかけとして捉えることが大切です。
保護者ができること:サインに気づいたら
もし気になる変化に気づいたら、すぐに「SNSで何かあったの?」と問い詰めるのではなく、まずは見守る姿勢を持つことが大切です。
- 日常的なコミュニケーションを大切にする: 特別なことでなくても、今日の出来事や感じたことなどを話せるような、普段からの温かい関係づくりが重要です。保護者が話しやすい雰囲気を作ってあげることで、子供も困った時に相談しやすくなります。
- 一方的に決めつけず、お子さんの気持ちに寄り添う: もしお子さんが何か話してくれたら、批判せず、まずは「辛かったね」「大変だったね」と気持ちを受け止めてあげてください。
- SNSやインターネットについて、普段からオープンに話せる関係を作る: ルールを作る話し合いの時だけでなく、「最近こんなアプリが流行ってるんだね」「これは気をつけた方が良いみたいだよ」など、保護者の方からもSNSに関する話題を出し、一緒に考える機会を持つようにすると良いでしょう。
まとめ:気にかけること、それが一番のヒント
お子さんがSNSトラブルに巻き込まれたかもしれないサインは、スマートフォンの中だけでなく、お子さんの普段の様子に表れることもあります。これらのサインを全て覚える必要はありません。一番大切なのは、「お子さんのことをいつも気にかけているよ」という姿勢を示し、日頃から「何かあったらいつでも話してね」と伝え続けることです。
過度に心配しすぎる必要はありませんが、お子さんの些細な変化に気づく感性を持つことは、もしもの時に備える上で大きな力になります。そして、もしサインに気づいたり、お子さんから相談があったりした場合には、一緒に解決策を考えたり、必要であれば専門家や公的機関に相談したりすることを忘れないでください。
SNS利用ルールの作成は、お子さんの安全を守るための有効な手段の一つですが、それと同時に、日頃からの温かいコミュニケーションと見守りが、何よりも大切なのです。