子供が使う人気のSNSアプリ徹底解説! 保護者が知っておきたいこととルールへの活かし方
子供が使う人気のSNSアプリ徹底解説! 保護者が知っておきたいこととルールへの活かし方
お子さんのスマートフォン利用が始まり、SNSを使ってみたいと言われたとき、「一体どんなアプリがあるのだろう?」「うちの子はどんなものを使うのだろう?」と、具体的なイメージが湧かず、漠然とした不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
LINEは知っていても、それ以外のSNSについてはよく分からない、という保護者の方もいらっしゃるかと思います。何が危険か分からないからこそ、余計に心配になってしまいますよね。
この講座では、家庭に合ったSNS利用ルールを作るための具体的なステップをご紹介しています。そして、そのルール作りを始めるにあたって、まず「どんなSNSがあるのか」を知ることは、とても大切な第一歩となります。
SNSには様々な種類があり、それぞれに得意なことやよく使われる場面、注意すべき点が異なります。お子さんがどのようなSNSに興味を持っているのか、あるいは既に使っているのかを知り、その特徴を理解することで、より具体的で、お子さんにとって身近に感じられるルールを話し合うことができるようになります。
ここでは、子供たちの間で特に人気のある、いくつかの代表的なSNSアプリについて、その特徴と保護者の方が知っておきたいこと、そしてルール作りへの活かし方をご紹介します。
子供たちの間で人気のSNSアプリとその特徴
世の中にはたくさんのSNSアプリがありますが、ここでは特に子供たちの間でよく使われているものをいくつか取り上げてご紹介します。
LINE(ライン)
LINEは、主に友達や家族とメッセージのやり取りや無料通話をするためのアプリです。スタンプを使ったり、グループで話したり、写真を送ったりと、日常のコミュニケーションの中心として使われることが多いのが特徴です。
- 保護者が知っておきたいこと・ルールへの活かし方:
- 日常的に使う連絡手段のため、既読スルー(メッセージを読んだのに返信しないこと)を巡る友達とのトラブルや、グループ内でのいじめに発展するケースも残念ながらあります。
- 「知らない人からの友達追加は許可しない」「個人情報(住所や学校名など)は書き込まない」といった基本的なルールはもちろんですが、LINEの場合は「夜遅くにはメッセージを送らない・返信しない」「言葉遣いに気をつける」といった、より対人関係に踏み込んだルールも話し合うことが大切です。
- また、LINEには様々な機能(LINE VOOMという動画投稿機能など)がありますが、お子さんがどの機能を使っているか、使う可能性があるかを確認し、それぞれについてルールを検討することも有効です。
TikTok(ティックトック)
TikTokは、短い動画(ショート動画)を作成したり見たりして楽しむアプリです。音楽に合わせて踊ったり、面白い映像を投稿したり、他の人の動画にコメントしたり「いいね」をしたりして交流します。
- 保護者が知っておきたいこと・ルールへの活かし方:
- 動画は世界中の人が見られる可能性があり、一度インターネット上に公開した動画を完全に消すことは難しい場合があります。
- 面白い動画を作ろうとして、危険な行動を真似てしまったり、プライベートな情報(部屋の様子、学校の制服など)が映り込んでしまったりするリスクがあります。
- 顔出しで動画を投稿する場合は、「誰が見ても大丈夫か」「どんな情報が映り込んでいないか」を必ず親に確認してからにする、といったルールが考えられます。
- 見る専(見るだけ)の場合でも、長時間利用してしまう「依存」や、不適切な動画を見てしまう可能性に注意が必要です。「見るのは一日〇分までにする」「知らない人からのコメントやメッセージには返信しない」などのルールが有効です。
Instagram(インスタグラム)
Instagramは、写真や動画を共有することに特化したSNSです。おしゃれな写真や日常の出来事などを投稿し、友達と「いいね」やコメントで交流します。最近では、短い動画機能(リール)も人気です。
- 保護者が知っておきたいこと・ルールへの活かし方:
- 写真や動画に位置情報(どこで撮影したか)がついてしまう設定になっている場合があります。また、背景から場所が特定される可能性もあります。
- 見た目を重視する傾向があるため、友達と「いいね」の数を競ったり、実際の生活とかけ離れた写真を投稿したりして、疲れてしまうこともあります。
- 「投稿する写真や動画に個人情報が映り込んでいないか確認する」「位置情報はオフにする」「友達以外の人が見られないように公開範囲を限定する設定(非公開アカウント)にするか話し合う」といったルールが考えられます。
- 他人の写真や動画を無断で保存したり、許可なくインターネットに公開したりしない、という基本的なマナーについても確認が必要です。
X(エックス)(旧Twitter)
X(エックス)は、短い文章(ポスト)で思ったことや出来事を気軽に投稿し、他の人の投稿を読んだり反応したりして交流するSNSです。リアルタイムな情報が早く手に入るのが特徴です。
- 保護者が知っておきたいこと・ルールへの活かし方:
- 匿名で利用している人が多く、顔を知らない人とも簡単につながることができます。そのため、見知らぬ人からのメッセージや誘いかけに注意が必要です。
- 間違った情報やデマが拡散しやすい側面もあります。
- 「知らない人からのダイレクトメッセージ(DM)には応じない」「個人が特定できるような情報は絶対に書き込まない」「見た情報をすぐに信じず、本当かどうかを考える」といったルールが重要です。
- また、一度書き込んだポストは多くの人の目に触れる可能性があるため、「誰が見ても恥ずかしくない内容か考えてから投稿する」といったモラルに関する話し合いも有効です。
YouTube(ユーチューブ)
YouTubeは、様々な動画を視聴したり、自分で作成した動画を公開したりできるサービスです。エンタメ、学習、趣味など、非常に幅広いジャンルの動画があります。
- 保護者が知っておきたいこと・ルールへの活かし方:
- SNSとは少し性質が異なりますが、コメント機能などを通して利用者同士が交流する側面があります。
- 年齢にふさわしくない動画を見てしまう可能性や、長時間視聴してしまう「依存」に注意が必要です。
- 「視聴時間を決める」「危険な内容や過激な内容の動画は見ない」「動画へのコメントは慎重に行うかしない」といったルールが考えられます。
- お子さん向けには、YouTube Kidsというサービスもあります。
まとめ:SNSの種類を知ることが、家庭のルール作りのヒントになります
ここでご紹介したのは、あくまで代表的なSNSアプリの一部です。他にも様々なアプリがあり、子供たちの間で流行するアプリは常に変化しています。
大切なのは、「お子さんがどんなSNSに興味を持っているか、あるいは使っているか」を知り、その「アプリにはどんな特徴があるのか」を保護者の方が少しでも理解することです。
各アプリの特徴を知ることで、漠然とした「SNSは危険」という不安から、「このアプリはこういう機能があるから、こんな点に気をつけて使おうね」という具体的なルールを考えることができるようになります。
例えば、「LINEは友達との連絡に使うけど、知らない人からの追加はダメだよ」とか、「TikTokで動画を見るのは楽しいけど、自分で動画を投稿する時は顔を出さないようにしようね」というように、アプリの具体的な機能に沿ったルールは、お子さんにも理解しやすく、守りやすくなります。
ぜひ、お子さんと一緒に、あるいは保護者の方が少しずつ、様々なSNSアプリについて知ることから始めてみてください。それが、お子さんを危険から守り、家庭に合ったSNS利用ルールを作るための、力強い第一歩となるはずです。
この情報を元に、ぜひ次のステップとして、ご家庭で「SNS利用ルール」について話し合ってみてください。